⑤/6「薬缶弄玩」YakanRougan
〈後付け俳句 by 二健〉
01.雨後の神前さや箸立てて参じなむ
02.たおやかに浴衣歩けば棒に当たる
03.神酒のせる三方代わりのお盆たり
04.水吹けば水の音する涼しさよ
05.納涼の木魚叩きや猫唸り
06.お下がりの御神酒薬缶で鎮魂す
07.電気ベースに秋波を送る扇風機
08.カズーを咥え夏念仏の気でいたり
09.南無南無と祈り西瓜にありつけず
10.夏ともし礼手ならずの乱打かな
11.金物のお盆のドラや暑気払い
12.アルマイトステンレスどちらの音も
13.鳩笛の鳩に水やる帰省かな
14.はかなんで御神酒の役の水道水
15.月見月土瓶に鈴を活けてやり
16.掲げれば鈴が涼しいような気が
17.吊るしある薬缶弄玩暑気払い
18.あれこれと音のするもの晩夏光
19.缶からも振られてなんぼ生身魂
20.客待ちの納涼厄除け淫祠たり
21.薬缶を手に法螺貝にせし燕去る
22.弄ぶ薬缶の口の冷ややかさ
23.夏惜しみ薬缶の蓋を被りけり
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